近年、SNSを中心に話題となっている残業キャンセル界隈。
仕事が残っていても定時で退社する姿勢を指し、働き方改革やワークライフバランス重視の流れの中で注目を集めています。
一方で、定時退社とは似て非なる概念であり、「職務怠慢」や「クビのリスク」といった厳しい意見も。
今回は残業キャンセル界隈とは何か、その特徴と定時退社との違い、さらに解雇リスクの実態について解説します。
それでは早速見ていきましょう。
残業キャンセル界隈とは?
残業キャンセル界隈とは、主にX上で流行しているスラング。
定時になると、仕事が残っていても残業を拒否して帰宅する若者たちのゆるやかなコミュニティや価値観を指す言葉です。

残業キャンセル界隈は、「残業をキャンセル(回避・拒否)する人たちの集まり」というニュアンスですね。
政府や企業が残業削減を推進する中で、「残業=悪」という単純化された認識が広がりました。
若者世代は、過労やメンタルヘルスの問題を背景に、ワークライフバランスを重視する傾向に。
2025年9月7日頃にITmediaの記事がきっかけで急増したようです。
若者たちの間では「仕事より生活を優先」という価値観が広がっています。
これは残業が評価につながりにくいブラック企業文化への反発だったり、「定時完了界隈」との違いを強調する声も
定時完了界隈
生産性を上げて定時内に終わらせる



一方で、能力不足や仕事の拒否が原因とする批判の声もあります。
残業キャンセル界隈と定時退社
残業キャンセル界隈は定時退社を積極的に実践する人々が中心であることから、共通点と相違点があります。
共通点
- 残業キャンセル界隈は、定時退社を積極的に実践する人々が中心。
- ワークライフバランスやメンタルヘルスを優先し、過労文化への抵抗を反映。
- 企業側の残業代未払いや業務配分の問題を背景に、定時退社を正当化する声が多い



Xの投稿には「残業は奴隷の証」「定時で帰るのが普通」という声も。
相違点
- 定時退社:業務を定時内に効率的に終わらせて帰ることを目指す。
- 残業キャンセル界隈:仕事が残っていても帰ることを優先。
定時退社の意味の中には、前述した「定時完了界隈」のような考え方もあり、スキルや生産性向上を重視しています。
また残業キャンセル界隈は、時には「仕事の拒否」と見なされ、能力不足や甘えとの批判も。



Xでは「仕事を終わらせて帰れ」との声もありました。
残業キャンセル界隈に関しては肯定的な意見と否定的な意見があり、
- 肯定的: 残業削減や生産性向上を促す。
- 否定的: チームワークの崩壊や信頼関係の悪化を招く可能性。
肯定的な意見として、残業代1分単位支給や業務量調整など、企業に労務管理の見直しを
確かに、企業側の残業をさせない取り組みや環境作りが必要だと思われます。
SNS
- 賛成派:「定時退社は権利」「企業が悪い」と擁護。
- 反対派:「怠慢」「仕事は終わらせろ」と批判。
残業キャンセル界隈とクビ
残業キャンセル界隈の行動(仕事が残っていても定時退社)は、企業によっては
「職務怠慢」
と見なされ、解雇されるリスクが高まります。
「残業を強いる企業が悪い」「定時退社は権利」は当然ですが、スキル不足など本人のせいで残業になってしまうことも。
このように、企業側にも雇用される側にも主張があり、
また仕事を残したことによる影響が他の社員にしわ寄せとして迷惑を被ることも。
なので、他の社員の評判や上司の評価によって、解雇のリスクはやはりある、といえるのではないでしょうか。
まとめ
残業キャンセル界隈とは、仕事を残してでも定時で帰宅するという若者世代を中心とした価値観や行動を示す言葉です。
ワークライフバランスを守るための合理的な選択と肯定される一方で、職務怠慢やチームワークの崩壊につながるとして批判されることも少なくありません。
特に企業によっては解雇の対象となる可能性もあるため、
自分の働き方と職場環境のバランス
をどう取るかが重要のようですね。